生き方についての考えを深める道徳科の授業をめざすなかで、生徒一人一人がそれぞれの経験や知識をもとに考え、それを言葉にして伝える能力は、道徳性を養うことと同様に重要な目標の一つです。
東京家政大学附属女子中学校在校生が成人する時期には、多様な文化・習慣を持つ人々との国際的な交流は、より広範囲に及ぶものと考えられます。同時に、人工知能AIは社会での大きな力となって現在よりも格段に高い能力を発揮していると考えらます。2035年問題として人間の職業の多くがAIに取って代わるというニュースは世界でも共通理解を得ているところです。
それならば附属女子中での教育を通して、有能な使い手を育てよう!と積極的な活用にチャレンジしています。まずは道徳科の授業を通して、チャットGPT4と道徳的な課題について、見方・考え方を交流することにしました。最先端の人工知能の能力のすごさに触れるとともに、教師と生徒とチャットGPT4も共に考える体験を通して、改めて人間として多面的・多角的な思考力を身につけ、より深く考える態度を育てることができると期待しています。
AIの活用はかけ離れたものではなく、AIによる個々の生徒の考えへのきめ細かなアドバイスを得て、人間としての生き方について、友人や教師と議論するきっかけになり、AIの意見に対して意見を持てる有能な使い手になってほしいと願っています。今後は英語や国語での活用を目指します。
中学校長 賞雅 技子