わが校のビオトープも冬枯れの季節を迎えました。草やくずの弦が生い茂っていた夏から、秋、そして冬へ。朝には鳥の声が響くビオトープです。さすがにこの寒さに草木も静かに眠る季節になりました。
冬来たりなば春遠からじ
イギリスの詩人シェリーが『西風に寄せる歌』という作品の最後の一文にそう残したように、冬の装いではあるけれど、植物も虫たちも完全に生命活動をやめたのではありません。葉っぱが落ちた枝をよーく見てください。そこにはすでに新芽の準備ができています。シェリーの詩に、「水色の春の風が命をよみがえらせる」という言葉にもあるように、着実に到来する春に向けて準備をするのが冬です。
冬と言えば、日本のこんな短い詩を思い出します。皆さんにはどんな風景が見えるでしょうか。
雪
三好 達治 作
太郎を眠らせ、太郎の屋根に降りつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に降りつむ。
中学校長 賞雅 技子